拉致被害者を救う会講演会


講師  飯塚繁雄さん
    増元照明さん

演題「北朝鮮による人権侵害・・・そして世界に広がる拉致の実態」

実は、飯塚さんと増元さんのお話を聞くのは2度目である。そのどちらも、ホールでなくて、講義室といったこじんまりとした集会での懇話会。だから、ものすごく私的な内容もあって、お二方の人柄をも身近に感じる集会であったし、マスコミもかなり取材に来ていた。

今回は「救う会」の主催ではなく、各種団体の協議会の主催。会場へ着くと、「救う会・群馬」の大野事務局長さんに偶然会う。
「定員330名なんですが、最近は動員数も少なくなってね。関心が薄れていっているんでしょうか」
とご心配そうな様子。でも、いざ始まってみると、座席はほぼ埋まっている。

始めに、飯塚さんの講演。以前は息子さんの耕一郎さんとご一緒にいらしていた。今回はお一人で、その後のお話をされる。

増元さんのお話は、映画の話から始まる。ご自身がごらんになったときは、冷汗ものだったと。確かにそうかもしれませんね。増元さん、けっこう歌がお上手でしたし、私生活丸見えでしたし。観ているほうは、「あら、どうしましょ」と思いましたが。そういう部分を含めて、拉致という前代未聞の出来事が、ほんとうは身近な問題だと意識できるのだと感じられたことは確かです。

家族会ができた経緯、現在の状況。進展がないかのようにみえるが、少しずつ進展しているのだという。今、日本は北朝鮮に圧力をかけている状況なのだという話でした。

それを破るかのような山崎拓さんの訪朝。
話が終盤の入って
青山繁晴さんというひとが、拉致被害者ふたりを返すという話を北朝鮮がしてきたと言っていますが、家族会にはそういう情報ははいっていません」
とおっしゃる。

びっくりしました。まさか、あそこで青山さんの名前を聞くとは思っていなかったので。青山さんの話は、よくチェックしているので、そのことについては知っていたんですが、家族会の方にも連絡が行っているものだとばかり思っていました。

聴衆の方々は、おそらく青山さんのことはご存知ない方が多かったと思います。それでも、「拉致被害者全員が帰ってこない限り、拉致問題は解決したんだ、とは言えない」ということは、増元さんの熱いお話から感じることはできたんじゃないのかな、と思います。

拉致被害者のご家族の方々は、けして自分たちの家族が帰ってきさえすればいいとは思っていらっしゃらない。日本のこと、北朝鮮の子どもたちのこと、すべてを思って活動している。

行こうか行くまいか、迷っていたけれど、行ってよかった講演でした。

皆様のご健康、深くお祈り申し上げます