中学生向けの体験入学の案内書である。学生が作ったという手作り感があり、専門用語をわかりやすく説こうとして、かえって解りにくくなっていたりする。
入学後の学科説明や、授業内容、卒業後の進路先が書かれている。そのあとに、デモンストレーション実験や体験学習の説明が載っている。
- 1、音の反響がない世界の体験
音が響かない部屋に入って、音の違いを聞き比べる。
- 2、磁石の性質をコンピュータで再現
目に見えない磁気をコンピュータで可視化してみるということなのか?磁石は熱を加えると、N極とS極が失われる。それを「磁気相転移」と言うのだそうだ。で、その熱を加えた時の状態をコンピュータのモニターで見る。で、それは何の役に立つのだろう?
- 3、電波の観測
電波を電圧に変換して、オシロスコープで数値を見る。電波の強さを測定するスペクトラムアナライザーで観察する。電波と電磁波は同じ物なのか?
- 4、発光ダイオードで電子オルゴールを聞く
電流を流すと光る発光ダイオードに、光を当てて電流を流しオルゴールを奏でさせる。こういう玩具、売られているよね。改まって、こういう説明されると、なんだか不思議。
- 5、音声波形の分析
コンピュータの人口音声は、かなり人間に近くなってきているし、声紋認識のようなセキュリティ装置もある。野球やスポーツの応援の歓声もエネルギー変換できませんか?
- 6、光の量子効果
これは量子力学。偏光版という板を使って、光の進み具合を説明している・・・実験しているだけで、説明にはなっていない。「ここでは、説明できませんが、光がほとんどそのまま通過する理屈については、量子力学という学問を学ぶことにより理解することができます」
- 7、3D−CG
CG画像を作る体験。ソフトウェアの開発実験
- 8、磁力の実験
ファラディーの電磁誘導の法則によって、アルミの1円玉が磁石に誘導されるのを見る実験。その原理を使って、モーターを作ってみる実験。
- 9、GPS衛星の位置追跡
自分の位置を知るのではなく、衛星の位置をパソコン上に映し出す実験。
- 10、電波でエネルギーを送る
宇宙太陽発電衛星から電波でエネルギーを送る実験・・・はできないので、電波自動車や電波飛行船のモデルを使っての実験。こういうことで、特許をとってほしいね。
- 11、プラズマは微細加工の天才
半導体やダイヤモンドの合成に使用されるという。実験は、プラズマの発生装置から、プラズマを発生させてみるという。・・・ただ、電圧を上げるために、かなり時間を要した記憶があるが、今はどうなんだろう?
- 12、100kVの高電圧実験(がいしの交流フラッシオ―バ試験)
“がいし”って、TVCMで聞いたことがある。電気が違うものに伝わらないようにする絶縁物。それらが高電圧によって壊れることがあるということか。その絶縁破壊(フラッシオ―バ)現象を見せてくれるらしい。写真で見る限り、エクトプラズマのようだ。
5年前には、フラクタル画像というのがあった。ビデオカメラでTV画面を撮り、それをTVに映すというまるで合わせ鏡のような実験。結局、それが何を意味するのか理解できなままである。
若いうちに、もっとまじめに勉強しておくんだったな。