曇り

今日は朝から動けない。そうっと、動いてみる。

回診のとき、先生に昨日の痛みの話をした
「管が神経にさわっているんですよ。まれにあることです」
そんな簡単に言わないでください。乳首に針刺されたときより痛かったですよ。先生が苦笑していた。泣き言言ってみても、先生にだってどうすることもできないんだろうね。

Dさんが退院。とりあえず、抗がん剤の治療が終わったのだ。お母さんに、回復してきているんでしょうと尋ねると、静かに首を振った。お母さんも無理せず、がんばれ。

夕方、ベッドが窓際に移動になった。新患が高齢なので、入り口側がよいということらしい。86歳のEさん。ほとんど動けなかったのに、ある日突然動き出して、ベッドから落ちたとか。どこにも異常はなかったのに、足がむくんで痛がり出したので入院。わずかだが、意思疎通はできるけれど、だれも付き添いはいない。動けないから、看護さんが見回りにくる。消灯前と夜中に、痰の除去。
「ごめんね、くるしいよね。ちょとがまんしてね」
看護師さんのやさしい声が聞こえてくる。痰がつまって、窒息することは高齢者や衰弱している病人にはありがち。

そういう高齢者が多いせいか、ここの病棟は夜中でもにぎやか。看護師さんも走り回っている。たったひとりの患者さんに付き添っているわけにもいかない。

ときどき、Kさんとわたしで、世話をしてみる(^^;