疲れもせずに

さて、今日はどこへいこうか。

そういえば、近くに「みちのく歴史人物資料館」とかいうのができていたな。こんな住宅地に、なんか不似合いだけれど。スポンサーが地方銀行だし。

たいしたことはないと思って入る。明治時代の洋館を模した、木造の建物。新しい木の香りが気持ちいい。展示室に入って、ギョ! ガラスのむこうには、髪の毛を川に張りだされた木の枝に縛らた少女の死体の人形。

この地方に起きた大飢饉の歴史を展示してある。おなかがすいて泣いている弟妹のために、蒔かれた籾種を穿り出した少女の姿だったのだ。村人たちも、助けてやれなかったと。

草葉はもちろん、土の食べ方まで書いてある。ましてや、人肉を食べた話も。これが、地獄でなくてなんであったろう。

史書は、弘前藩盛岡藩八戸藩の藩主の政策を比べて見せる。愚かな藩主は、同じ間違いを何度も繰り返している。歴史に学べ。ほんとにそうだね。

それから、稲の品種改良に人生をかけた人物の紹介。私を捨てて、財産を投げ打って寒さに強い品種を作り出した。この人があってこそ、雪国は美味い米の産地になった。米はもともと、南国の植物だもんね。

見てたら、仕事を思い出しちゃったよ(笑

けっこう、いろんな人物がいる。でも、女のひとが少ないねえ。

実家に帰り、弟の子供二人が来るというのを待つ。お昼の買出しに次女を連れて。
「これ、なに?」
鮮魚コーナーにホヤがあるのを見てびっくり。
「これ、植物じゃないの! 根っこがあるよ」
イソギンチャクの仲間だっけ?

お昼過ぎても来ない甥っ子たち。渋滞に巻き込まれたか。2時半ごろ、うとうとしていたら騒がしさに目が覚めた。
「あれ? だれ?」
5年以上も会っていなかったら、ずいぶんかわるモンだね、男の子。いやあ、我が甥っ子ながら、イケメン。次女と三女が、固まっている(笑
「お金がなかったんで、下を来たんですよ」
いやあ、お疲れ~。父母も、1年ぶり。でも、昨年会った時は
何かの物売りに間違われたとか。女の子は、そんなに変わらないのにねえ。

わたしたちが来るというので、弟が連絡をしたらしい。それそれが、それぞれの道を歩んでいる。今度はいつ会えるのだろう。
「今度会うのは、葬式の時、ってのはなしにしてね」
「そりゃ~、ないっすよ!」
あのアホの親にしちゃ、いい息子たちだ。がんばれ~