チャンスがあって，一企業が管理する里山をハイキングした．
膨大な敷地は，人工的に造られたものも多いが，ほとんど自然のままの状態に保持してある．
「蛍は，清流に住むと言われていますけれど，ほんとうの山奥には住めません．人里近くの，いわゆる里山にいるのが普通なんですよ」
案内してくれた方の説明に，なるほどと思う．
多くの山野草の中に，外来種の植物が繁殖している．
「この辺は，もともと人家があったところなので，その家の人が植えた植物が残っているんですよ．これも，里山の特徴です」
この企業が発行している植物図鑑には，確かに帰化植物も載っている．もちろん，県内の絶滅危惧種も．
いろんな植物を観察し，鳥の声に耳を傾け，同好の知友たちと語り合うのは楽しい．
敷地内には，工場もある．クルマの出入りも激しい．それでも，山の豊かさを湛えていることに，感嘆する．
